左右に分かれた独特な形状と、40%というコンパクトなキー配列を採用した分割キーボード「Cornix LP」。
以前から分割キーボードには興味があったものの、「本当に普通のキーボードより使いやすいのか」「仕事で使えるくらいタイピングできるようになるのか」と、かなり気になっていました。
そこで実際にCornix LPを使い始め、気付けば数ヶ月。
先に結論を言ってしまうと、Cornix LPで一番気に入っているのは打鍵感です。
薄型キーボードらしい軽快さがありながら、キーを押したときの感触もしっかりしていて、文章を書いていて気持ちいい。
さらに、左右のキーボードを自分の身体に合わせて配置できることで、通常のキーボードを使っていた頃よりも肩や首が楽になったように感じています。
一方で、40%の分割レイアウトは想像以上にクセが強め。
使い始めた頃はタイピング速度が体感で約90%落ち、数ヶ月使った現在でも、一般的なキーボードと比べると50%ほど遅いと感じています。
Cornix LPは「分割キーボードにすれば、すぐ快適になる」というタイプの製品ではありません。
それでも使い続けたくなる魅力があるのも事実。
本記事では、Cornix LPを数ヶ月使って感じた打鍵感や身体への負担、40%配列の使いやすさ、慣れるまでに苦労したポイントまで、実体験をもとにレビューしていきます。

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Cornix LPとは?40%レイアウトを採用した完全分割キーボード


Cornix LPは、左右のキーボードが完全に分離した40%レイアウトの分割キーボードです。
一般的なキーボードのように左右が一体になっていないため、自分の肩幅や姿勢に合わせて左右それぞれの位置や角度を調整できます。
また、左右をつなぐケーブルも必要としない完全ワイヤレス構成になっているのもCornix LPの特徴。
分割キーボードというと、机の上がケーブルだらけになるイメージもありますが、Cornix LPは比較的スッキリとしたデスク環境を作れます。
主な特徴は以下の通りです。
- 40%のコンパクトな分割レイアウト
- 左右が独立した完全ワイヤレス設計
- Bluetoothで最大3台のデバイスと接続
- USB-Cによる有線接続にも対応
- Vialを使ったキーマップ変更
- Kailh Choc V2 Springスイッチを採用
- PBT製LAKキーキャップ
- アルミ筐体
- 複数段階のテンティングに対応
一般的なキーボードとは設計思想そのものがかなり違います。
ただキーを減らして小さくしたキーボードではなく、自分の身体や使い方に合わせてキーボード側を調整するという考え方の製品です。
Cornix LPを数ヶ月使って感じた良かったところ


Cornix LPを数ヶ月使ってみて、特に良かったと感じているポイントは以下の通りです。
- 打鍵感がかなり良い
- 左右の配置を自分に合わせられる
- 肩や首が以前より楽になった
- テンティングで手首の角度を調整できる
- 完全ワイヤレスでデスクをスッキリさせやすい
- Vialでキー配置を自分好みに変更できる
なかでも特に気に入っているのが打鍵感です。
Cornix LPで一番気に入ったのは打鍵感


Cornix LPを数ヶ月使った中で、個人的に一番気に入っているポイントが打鍵感です。
これまでLofree FlowやLofree Flow Lite、MacBookの内蔵キーボード、一般的なUS配列のメカニカルキーボードなどを使ってきましたが、その中でもCornix LPの打鍵感はかなり好み。
薄型キーボードなのでストローク自体は一般的なメカニカルキーボードほど深くありません。
それでも、キーを押したときの反応が軽快で、底まで押し込んだときにも適度な感触があります。
薄型キーボードにありがちな「ペチペチ」とした軽すぎる感触とは少し違い、文章を入力しているときの気持ちよさがあります。
個人的には、スペックや分割構造以上に、Cornix LPを使い続けたくなる理由がこの打鍵感です。
分割キーボードは身体への負担軽減やエルゴノミクスが注目されがちですが、毎日触る入力デバイスだからこそ、キーを打ったときに気持ちいいかどうかもかなり重要だと思います。
その点、Cornix LPは単なる「身体に優しそうな特殊キーボード」で終わっていないのが魅力です。
左右の位置を自由に変えられるのが想像以上に快適


分割キーボードならではのメリットが、左右のキーボードを好きな場所に置けることです。
一般的なキーボードではキーの位置が固定されているため、どうしても両腕を身体の中心へ寄せるような姿勢になります。
Cornix LPなら左右が完全に独立しているので、自分の肩幅に合わせて自然な位置に配置できます。
いろいろ試した結果、僕の場合は左右の間隔を15〜18cm程度空けた状態が一番使いやすく感じました。
ちょうど15cmの定規1本分くらいのスペースです。
このくらい間隔を空けると、肩を内側へすぼめる必要がなくなり、腕を自然に下ろした状態に近い姿勢でタイピングできます。
分割キーボードを使う前は「左右に離れるだけでそんなに変わるの?」と思っていましたが、実際に長時間使うと違いを感じやすい部分でした。
Cornix LPに変えて肩や首が楽になった


Cornix LPを使い始めて感じた身体面での大きな変化が、肩や首が以前より楽になったことです。
もちろん、Cornix LPを使えば肩こりや首の疲れが改善すると断言するものではありません。
あくまで僕自身の使用環境で感じた変化です。
通常のキーボードでは、どうしても腕を身体の中心へ寄せてタイピングすることになります。
対してCornix LPでは、左右それぞれを肩幅に近い位置へ配置できるため、肩を内側へ巻き込むような姿勢になりにくくなりました。
さらにテンティングによってキーボード自体に角度を付けられます。
僕は主に6°や12°程度の比較的緩やかな角度で使っていますが、キーボードを完全に水平に置くよりも手首を自然な角度にしやすく感じました。
長時間PCに向かって文章を書く人ほど、こうした小さな姿勢の違いは積み重なってくると思います。
ブログを書く時間が長い自分にとっては、Cornix LPを使う大きなメリットのひとつになっています。
完全ワイヤレスだから分割キーボードでもデスクがスッキリ


Cornix LPで地味に便利なのが完全ワイヤレスで使えること。
左右分割キーボードの中には、左右それぞれをケーブルで接続するタイプもあります。
ただ、せっかくキーボードを左右に分けても、その間をケーブルが横切っていると少し気になります。
Cornix LPは左右それぞれが独立しているので、机の中央に余計なケーブルがありません。
左右の間にスマートフォンやメモ帳を置いたり、トラックボールなどのポインティングデバイスを配置したりと、デスクレイアウトの自由度も高くなります。
キーボードの位置をその日の姿勢に合わせて少し変える、といった使い方もしやすいです。
分割キーボードの自由度とワイヤレスの相性はかなり良いと感じました。
最大の弱点|数ヶ月使っても完全には慣れていない


ここまではCornix LPの良かったところを紹介してきましたが、購入を考えているなら絶対に知っておいてほしい弱点があります。
慣れるまでがかなり大変です。
少なくとも僕の場合は、数週間程度で普通のキーボードと同じように打てるようにはなりませんでした。
使い始めたばかりの頃は、普段使っているキーボードと比べてタイピング速度が体感で約90%低下。
ほとんど一文字ずつ場所を確認しながら入力するような状態でした。
数ヶ月使った現在ではかなり改善しています。
それでも、一般的なキーボードと比べると体感で50%ほどタイピング速度が落ちています。
ネット上では「数週間で慣れた」という人も見かけますが、分割キーボードへの適応速度はかなり個人差が大きいと思います。
僕の場合、Cornix LPをプライベート中心で使っており、仕事で毎日8時間使っているわけではありません。
単純にCornix LPに触れている時間が少ないことも、慣れるまで時間がかかっている理由のひとつだと思います。
そのため「Cornix LPを買えば2週間で必ず慣れる」といった目安は、あまり当てにしない方がいいでしょう。
40%レイアウトは普通のキーボードとは別物


Cornix LPに慣れるまで時間がかかる最大の理由は、左右に分かれていることだけではありません。
40%レイアウトそのものがかなり特殊です。
一般的なフルサイズキーボードやテンキーレスキーボードと比べると、物理的なキーの数が大幅に少なくなっています。
当然、普段使っているキーがすべて表面に並んでいるわけではありません。
そこで使うのが「レイヤー」です。
特定のキーを押している間だけ別のキー配置へ切り替えることで、少ないキー数でも数字や記号、ファンクションキーなどを入力できるようになっています。
スマートフォンでキーボードを切り替える感覚に少し近いかもしれません。
慣れてしまえばホームポジションから手を大きく動かさず操作できるというメリットがあります。
ただ、一般的なキーボードから移行した直後は、「数字はどこだっけ?」「この記号はどのレイヤーだっけ?」となる場面がかなり多くありました。
文章だけを入力するときは比較的早く慣れましたが、記号やショートカットを頻繁に使う場面になると一気に速度が落ちます。
分割されたことで自分のタイピングのクセにも気付いた
Cornix LPを使っていて面白かったのが、自分のタッチタイピングのクセに気付けたことです。
一般的なキーボードでは左右のキーがつながっているため、本来右手で押すべきキーを左手で押すなど、多少適当な指使いでも入力できます。
ところがCornix LPでは物理的に左右が離れています。
今まで反対側の手で押していたキーには、当然指が届きません。
「自分、今までこのキーをこっちの手で押してたんだ」
と気付く場面が何度もありました。
Cornix LPへの移行が大変だった理由のひとつは、キーボードが特殊だからだけではなく、今まで無意識にやっていた自己流のタイピングを修正する必要があったからだと思います。
逆に言えば、正しいホームポジションや左右の役割を意識するきっかけにもなりました。
Vialでキー配置を自分仕様に変更できる


40%レイアウトというと「キーが少なくて不便そう」と感じるかもしれません。
そこで重要になるのがキーマップのカスタマイズです。
Cornix LPはVialに対応しており、それぞれのキーへ割り当てる機能を変更できます。
よく使うショートカットを押しやすい場所へ移したり、自分がほとんど使わないキーと入れ替えたりと、かなり自由度があります。
Cornix LPは、メーカーが決めたキー配置へ自分を合わせるというより、自分の使い方に合わせてキーボードを育てていく製品という印象です。
最初からすべてのキー配置を変更する必要はありません。
使っていて、「このキーだけ押しにくいな」「このショートカットをもっと簡単にしたい」と感じたところを少しずつ変更する方が、個人的には使いやすいと思います。
一方で、キーボードの設定を一切触りたくない人にとっては、この自由度の高さが逆に面倒に感じる可能性があります。
Lofree Flowなど普通のキーボードと比べてどう?


普段はLofree FlowやLofree Flow Lite、MacBookの内蔵キーボードなども使っています。
それらとCornix LPを比較すると、良くも悪くも別ジャンルのキーボードだと感じます。
タイピング速度なら普通のキーボード


単純な入力速度だけで比較するなら、今のところLofree Flowなど一般的なキーボードの方が圧倒的に速いです。
仕事ですぐに大量の文章を入力する必要がある場面なら、現時点ではCornix LPより通常のキーボードを選びます。
姿勢の自由度ならCornix LP


一方で姿勢の自由度ではCornix LPが圧倒的。
左右の位置、角度、間隔を自分の身体に合わせられるため、普通のキーボードではできないポジションを作れます。
打鍵感はCornix LPがかなり好み


打鍵感については好みの問題もありますが、個人的にはCornix LPをかなり気に入っています。
Lofree Flowも打鍵感の良い薄型キーボードですが、Cornix LPにはまた違った軽快さがあります。
入力速度ではまだ負けているのにCornix LPを使いたくなるのは、この打鍵感の良さが大きいです。
Cornix LPがおすすめな人


数ヶ月使った経験を踏まえると、Cornix LPは次のような人におすすめです。
- 分割キーボードを使ってみたい人
- 打鍵感にもこだわりたい人
- 長時間PCで文章を書く人
- 自分の肩幅に合わせてキーボードを配置したい人
- 手首の角度を細かく調整したい人
- キーマップを自分好みにカスタマイズしたい人
- デスク環境をワイヤレスですっきりさせたい人
- 新しい入力方法を覚える過程も楽しめる人
特に、普通のキーボードを使っていて肩や腕を内側へ寄せている感覚が気になる人は、分割キーボードを試す価値があると思います。
Cornix LPをおすすめしにくい人
逆に、次のような人には慎重におすすめしたいです。
- 購入したその日から仕事で高速入力したい人
- キーボードの練習に時間を使いたくない人
- キー配置を覚え直したくない人
- レイヤー操作が面倒に感じる人
- キーマップ設定などを触りたくない人
- 一般的なキーボードと同じ操作感を求めている人
特に「分割キーボードならすぐ快適になるだろう」と考えて購入すると、最初はかなり苦戦すると思います。
僕自身、数ヶ月使ってもまだ一般的なキーボードと同じ速度では入力できていません。
Cornix LPは効率をすぐ買える道具というより、時間をかけて自分に合わせていく入力デバイスという表現の方が近いです。
Cornix LPレビューまとめ|慣れるまで苦労しても使いたくなるキーボード


Cornix LPを数ヶ月使ってきました。
改めて良かったところをまとめると、
- 打鍵感がかなり良い
- 左右を自由に配置できる
- 肩や首が以前より楽になった
- テンティングで手首の角度を調整できる
- 完全ワイヤレスでデスクがスッキリする
- Vialで自分好みのキー配置を作れる
といった点が魅力です。
一方で、最大の弱点はやはり慣れるまでのハードルの高さ。
僕の場合、使い始めはタイピング速度が体感で約90%落ち、数ヶ月使った現在でも一般的なキーボードより50%ほど遅い状態です。
40%レイアウトやレイヤー操作だけでなく、今まで自分が無意識に行っていたタイピングのクセまで修正する必要がありました。
それでもCornix LPを使い続けているのは、打鍵感の良さと、左右を自分の身体に合わせて配置できる快適さがあるからです。
「買った瞬間から作業効率が上がるキーボード」ではありません。
むしろ最初は効率が大幅に落ちる可能性があります。
それでも時間をかけて自分仕様にしていくことを楽しめるなら、Cornix LPはかなり面白いキーボードです。
特に、
打鍵感にもこだわりたい。
普通のキーボードの姿勢に違和感がある。
自分に合わせたキーボード環境を作りたい。
そんな人には、一度チェックしてほしい分割キーボードです。



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